詩人:凜一
なんにもない道を
ぷらぷら歩くのがすき
そうして
近所の倉庫の屋根の下で
林檎の紅茶を飲み
たばこを吸うのがすき
電線ごしの
雲を見るのがすき
なるべく
小さくすわるようにする
意味なんか
きっとないけれど
電線と電線のあいだの
はいいろの雲が
あたしのとこまで来て
あめを降らせればいいのに
と
いつも願ってる
そうして
びしょぬれの迷子になって
小さくすわって
震えている
かさを持たずにでかけた
愚かなこどもを
きっと
あの人は
むかえにきてくれる
2004/01/17 (Sat)