なんにもない道をぷらぷら歩くのがすきそうして近所の倉庫の屋根の下で林檎の紅茶を飲みたばこを吸うのがすき電線ごしの雲を見るのがすきなるべく小さくすわるようにする意味なんかきっとないけれど電線と電線のあいだのはいいろの雲があたしのとこまで来てあめを降らせればいいのにといつも願ってるそうしてびしょぬれの迷子になって小さくすわって震えているかさを持たずにでかけた愚かなこどもをきっとあの人はむかえにきてくれる
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