ホーム > 詩人の部屋 > 凜一の部屋 > 愚かなこども。

凜一の部屋


[3] 愚かなこども。
詩人:凜一 [投票][編集]

なんにもない道を
ぷらぷら歩くのがすき

そうして
近所の倉庫の屋根の下で
林檎の紅茶を飲み
たばこを吸うのがすき

電線ごしの
雲を見るのがすき

なるべく
小さくすわるようにする
意味なんか
きっとないけれど

電線と電線のあいだの
はいいろの雲が
あたしのとこまで来て
あめを降らせればいいのに

いつも願ってる

そうして
びしょぬれの迷子になって
小さくすわって
震えている

かさを持たずにでかけた
愚かなこどもを
きっと
あの人は
むかえにきてくれる

2004/01/17 (Sat)

前頁] [凜一の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -