詩人:黒神仁
今朝、鉄の箱にひかれた死体を見た。死体は赤を肉を散らしていた。その肉はあまりに美しく惹かれた。それは死体の築き上げた美が崩れたからか。それは未知への混乱が招いた錯覚か。それは狂気の領域に踏み入れたからか。黄昏どきにその場所に赤も肉も無く、日常がただ。誰も死を直視しようとしない。