詩人:桃井 美結那
「どうしたの?」
受話器の向こうで問い掛けるキミ
震える声を必死で抑えながら
「別になんもないよ」
精一杯の言葉
隠したかった
自分の弱さを曝け出している様な気がしていたカラ
人前で流す事
なんだか恥ずかしい事だと思ってた
「じゃあ、何で泣いてるの?」
余計に溢れた
“隠したい”
その気持ちは嘘じゃない
でもその奥の本心はちがうって事、あなたの一言で判った
本当は誰かに気付いて欲しかったの
独りぼっちで濡れるのはずっと淋しかった
淋しかったよ
2003/04/20 (Sun)