詩人:山羊
桜に惑わされて
ふらりと眩惑を覚えれば私の心は桜と共に
風に飛ばされ・・
君がいた
あの頃へ
手鏡を仕舞う仕草
後ろ姿
鮮やかに君が蘇る
4月の倦怠感に流され
辿り着いた桜の下
何が二人を変えたのか
戸惑う顔は
今でも覚えている
桜がゆっくりと舞った
もういいよって
君が桜木の影から出てきそうで
目を凝らして見るけれどただ桜に惑わされて
動けないまま
喧騒の中
散りゆく桜
人と肩がぶつかり
目が覚めて
下向いて歩く私に
桜が空へと舞った
もういいよって
声が聞こえた気がした
2007/04/05 (Thu)