詩人:哀華
今ここで忘却を苦味を消して涙さえ甘くして露も落ち星も瞬き始める昔栄えた都の端今は寂れて大空の果て見るものは忘却の幕それに隠れて低くうなる青き星欠落したのは哀と愛黒髪の吟遊者胸にある思いは海原より深く光をみることはなく目の玉はとうの昔森の奥深く埋めてしまった鳥は友を呼ぶ悲痛に満ちた鳴き声で響いた星影また一つ忘却の彼方へ落ちたのさ