詩人:安曇
髪の毛を切ったら、悲しくなって
泣かないと、心に誓った決意が
たったの
一時間で崩れ落ちた
貴方が綺麗だと
撫でてくれていた髪の毛が
無造作に床に散らばっている
まるで、
貴方との愛が落ちてしまったようで
なおさら悲しくなった
笑ってさよならしたい、
なんて私にも強要しないで
泣き叫んで、
嫌だとすがることも出来なくなった
私の想いは、
聞かなくてもいいんだね。
まるで、
仮面を付けたような笑顔でさよならした私を
貴方は赤い目で見ていた
床に散らばった髪の毛も
綺麗に片付いて
残ったのは、
貴方との思い出と短くなった茶色い髪。
さよならなんて、
言いたくなかったのにな
すごく好きだったのにな
…好きだったのにな。