詩人:山崎 登重雄
サンタを信じていた幼き日々が愛しい
見慣れた背中に夢は薄れた現実
何度か自らがサンタとなった
僕と同じ思いを 子等もしたのだろうか
クリスマスツリーに胸躍る
DNAに揺るぎなき記憶が息衝いているんだろう
拝啓、サンタクロース。
一度だけ、本当のあなたにお会いできませんか?
目を閉じて静かに眠りまっています
あの頃のようにやさしく微笑んで
父と母が僕の枕もとに現れますように
見慣れた背中が
やさしい手のひらが
ふぞろいなメリークリスマスのささやきが
一番欲しいプレゼントです
ツリーには
ふわふわの母の愛と
にぎやかな父の愛を
好きなだけ飾り付けて
世界中に灯るキャンドルの
その願いを少しずつ僕に下さい
ただ やすらかに
そう祈りたいのです
‐僕の空に輝く 父と母に捧ぐ‐