詩人:八朔
それは緩やか、で。
それは、自然で。
こんなことは、
未来の夜中に、
私がひとり、が見る夢、
と思いたかったのです
私は今、背中を這う、
あなた、の手を覚えている。
(ひとり、ひとり。ひとり)
名前を、愛おしい名前を。
呟くたびに、
私からあなた、が溢れて。
体温が空を飛ぶのです。
抜け殻が、あなたの抜け殻、が。
夜中に、そっと私、に…
責めるように囁く、のです。
その囁きへの答え、
それは、口にしたくないのです。
いつの間に、
私はこんなに感傷的、に。
いつの間に、
私はこんなに、感傷的に。
その感覚、を知ること、が。
しあわせ、なのかふこうなのか。
どの答えも、ただただ悔しいから。
今はまだ、ひっそりと、布団の中。
あなた、の抜け殻と共に。
ねぇ、あなた。