詩人:フィリップ
美容室のドアをくぐる時
いつも緊張するんだ
つん、と鼻をつくパーマ液のにおいが
どうも、好きにはなれなくて
最終一本前の電車に乗るように
詩を書いてみる
駆け込み乗車みたいに
駆け込んで書くより、フラリ
それくらいが、丁度いい
シーニュ
夜中に声を震わせるから
なんだか急に悲しくなってしまう
やんわりとした光の中に
僕は今日も置いてけぼりだ
月日ばかりが過ぎてゆく
何にも残さないで消えてゆく
例えば
タバコの種類とか
そこのラーメン屋とか
君の中に置き忘れてきた
僕の気持ちだとか
2008/10/25 (Sat)