詩人:剛田奇作
ひどく うっかりしていた思いだせない パスワード そう しかし これも運命 僕から離れて行きたかったのだ 確か、に 大事な最期のフレーズが 思い出せない フレーズが まるで 色や図形や絵画みたいなものになってしまい 僕の身体の外側を延々まわっている そう 確かに 思い出せない 二度と触れることはない温度 あの匂い かたち なまめかしいうっとりするような 二度と触れる事はないだろう 彼らは 自らの意志で 僕から 去ったのだから