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詩人:遥 カズナ

発音の
外側のほうに
余裕の残る
イントネーションがある

曲芸飛行と言えば
丁度いいのかもしれない

根幹は
アトミックなパワーを
残しながら
縦横無尽で精密な神経が
誰しもに必要な酸素量を
探して、行き渡らせながら
爆発しそうな衝動を
柔らかくほどいて
花束のように渡していく

どこにでもいるような
モンシロチョウも
案外と捕まえらない
しなやかに
キャベツ畑の上を
ふらついている

羽毛ですら
落ちてはいたとはしても
見ている側の
手応えすら捨て置いて
なんとなく冴えない風にさえ
翻弄されようと
消えはしない

願わずとも余韻は
残るのかもしれない


2022/04/10 (Sun)
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