詩人:樂也
竜でも鳥でもなく
散る葉に乗って旅をしてみる
言うまでもなく
ひらめいたあと
すぐ地に落ちた
ああ
地面に何泊したろう
ある日
夕日が欠けはじめた頃
だれかが
たき火で葉を燃やした。
こんなに赤く明るい世界を
久々にみた気がする
生きててよかった
星辰が多くなったころ
熱い夜は
灰と煙をうんでいた
こんなに美しい黒を久々にみた気がする
急いで
小さな灰の一片に
しがみついた
ああ
そして
風に黒くとけた
いつの間にか葉はどこかへ行っていた
東で空が赤黒くなり
夜があけた
2009/11/09 (Mon)