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詩人:高級スプーンあと何年
飽きられる前から
背中を向けられている人の身にもなれよ
他人の気持ちがわからないのは
いま俺を怒っている
お前の方だろう
そんなわけないのに
右向け左
前向きに後退
好きでも続かないのに
やりたくないなら尚のこと
先にそっぽを向いたのはどっちだか
尻尾を振って
お好きなように振舞って
だるまさんが転んだって
うしろを振り返ったって
正面にはだあれもいない
そりゃそうでしょう
もうよしましょう
そうしましょう
で
終わらないから駄目なんだ
好きなのか
飽きているのか
そんな次元じゃ語れないもの
行間だけの空白を見せただけで
夢中になって読み耽る
バカの背中を見るバカを見て
正気に戻っても
正常な動作で生きている
大人たちには追いつけない
あーあー
休みが来なければ
思考は働かなくて
行きたくないとすら思わないのに
俺はただ
エサを前にして
涎を垂らしていたいだけ
光が当たれば
それでも煌めくし
汚れた軌跡が
明るい未来を描かなくても
生きて死ねる
そんなわけ