詩人:剛田奇作
街の駅は土砂降りで 私はゆっくり歩く、晴美ちゃんを追い掛けてどこまでも階段をかけ昇る ホームにはハルミちゃんがいた 短い黒髪が、濡れて まっすぐ線路の闇を見ていた ハルミちゃんは綺麗だった 黒いキュロットに ベージュのカーディガン細い、華奢な足 ハルミちゃんはとても綺麗だった私は汚いスニーカーずぶ濡れの、ダサい女 ネズミみたい ハルミちゃんは同じずぶ濡れでも白ネコみたいに綺麗で