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詩人:鰐句 蘭丸
南国と呼ばれる この土地にも あたりまえの冬がきて
田舎にも かかわらず 街は賑わい
早々と帰省した県外ナンバーの車で狭い国道が渋滞さながら
妻の運転する車の助手席でスマートフォンに届いをた会社からのメールを確認して返信…
返信中のスマートフォンを目の高さまで上げていて、スマートフォンの先の車のフロントガラスの向こうに
五年前に別れた 君の車と運転している 君
思わず妻の横で フリーズ
ハッとして 妻に悟られないように
スマートフォンをいつものようにエアコン吹き出し口にある カップホルダーに
そっと 置いた
あぁ 君は まだ ひとりなのかな
いや たまたま ひとりで運転していたのかもしれない
よけいなお世話をやいている
少し
ほんの少しだけど
君と過ごした Xmas を思った