詩人:満月
唐突に目の前から道はなくなった。来た道は覚えているのに…戻ることができない。この場所には音もなく、冷たく暗い。こんな場所にいつまでも居られない。正気を保っていられない。走り出そうと思った。軽やかだった足は、その場から離れようとはしない。声を張り上げるが…泡となって虚しく消えた…。