詩人:さみだれ
彼はひとりきり凍りついた涙を温める術を知らず彼女を待っていた空き缶の溢れたゴミ箱穴の空いたベンチ外灯に集る虫が夜をさらに暗くする星のない空を銀河鉄道は走れないそれでも彼は信じたただひとりきり暗がりの向こうに広がる星の光は彼にだけ見えていた