詩人:快感じゃがー
きみが好きだった
ショートケーキの
三角
澄ました顔した
苺を食べて、
生クリームの
山を
崩してゆくのが
難攻不落の城を
支配、
するようで
なんだか
楽しい
と
笑っていたね。
きみが好きだった
角砂糖の
四角
あの形は
サイコロのよに
それぞれに
ちゃんと、
顔があって
隙間なく
小瓶に
敷き詰めたときの
達成感ったら、
ない
と
笑っていたね。
きみが去って、2年
あの日の言葉は
時々
胸を締めつける
けれど、
セツナイ思い出に
寄ってくるのは
黒い蟻、ばかりで
愛なんて
代物は
いまだ、掴めぬままだよ
きみは今も、
ショートケーキと
角砂糖
笑いながら
誰かと
おしゃべり、しているの?