詩人:しゅんすけ
あなたが少し口角を上げただけでセピア色の世界が終わりを告げる傘の中で水色に光るその瞳は幾何学的な線形を辿って何かを捉えるその導線から零れる滴を受益する虫のように僕はそれを辿りあなたと同じ感動を得ようとするそうして雨空の無機質な情事が成立した時無言のまま僕らは気の抜けた笑顔を交わしあう「雨の日もいいもんだね」あなたがそう最後に呟くことで僕たちの「いつも」が完成するのだそんな秋が僕はいつも待ち遠しい