|
詩人:高級スプーン似
くだらねえなと哭き捨てたのち、乾いた木の枝に火を着けた。
人類が猿の類似品だった頃から、何度も何度も世界は終わっていて。
そこに希望を見いだしたのはいつも自分、明かりを灯すのはいつも自分だった。
絶えず望みを絶やす空っぽ真空の頭に光を望むのなら心、心を拾って己の力で包み込めばいい。
温もりが伝われば、それは銀河の種となって新たな世界を生み出すんだ。
裏表のない孤独感。
それでも、あなたがいるのなら。
あなた自身の手で掴み取ればいい。
望むだけでは手に入らない、どんな光だって産み出せる。
誰にも見つからずに目の前に在り続けるであろう、不可思議な不可視がやがて、人知れず消失しても。
人類が滅亡しても、すぐにでもまた始まるんだ。
心を持て。