詩人:トケルネコ
きっと喜ばしい気球に乗って
すっと砂漠を越えてゆけたら
また、ハラハラと舞うでしょう
子供が一人泣いていて、あたしは女優よ嘘泣きよと
長い舌だして笑っても、重い足枷をみつけたら
すっと真顔に戻るのでしょう
丁寧に歌うことしか知らない人は、井戸の底に落ちてもいいけど
流れる河に、運ばれる季節に、嘘は積もらない
咲かないあなたの恋に、憂いの雪がツミ重なっても
空の真下に、大地の上にいる事こそが重要なのです
ふっと芳しい花弁に掴まり
すっと谷間を越えてゆけても
また、ハラハラと舞うでしょう?