詩人:甘味亭 真朱麻呂
夕暮れが空を曉に染め上げる頃には
君への思いも跡形もなく消えている
どちらに傾いても
悲しくなるのは
決まっていたことだろう
でも
僕は閉じてた心を開いたんだ
いつまでも行ったり来たりじゃ
それの方がお互い悲しいから
振り子の恋なんてするものじゃないと
自分でも感心するくらいに
情けない話だ
後から気づいたよ
犠牲が多すぎる
悲しみが濃すぎる
だから
僕はいま
揺れる振り子を自ら止めて
行ったり来たりの恋はもう止めた
たった一つの愛に向かって振り返らずに歩いた。