詩人:甘味亭 真朱麻呂
ため息1つ 落ちた涙 消えた笑顔
何ひとつ光を失ったこの僕に残ったもの
限りなく深い悲しみと虚無感
花火のようにぱっと鮮やかにひらいて
やがて音もなく消える
人の生誕は打ち上げ花火
なのに死ぬ時は線香花火
ポトリ淋しく見た者を悲しみに暮れさせる
でもどこか不思議な出来事
人の人生はとても不思議
それが命というものです。
もう戻らないからこそ悲しい
でもその悲しみは運命で誰もが歩む道
わりふることもまたつよさです
その人の生きざまを見送る
それもまた花火の醍醐味
自分もつよく生きようと生きるつよさをもらえば
いつまでも悲しむ自分をなだめられる
それもまた正しいことです。
花火1つ消えればどこかで花火1つうちあがる 魂が天に昇るように新しい命が腹に宿るように
それが命というものです
それが命の連鎖なのです。