詩人:遥 カズナ
真っ白なパレットに
白い絵具をチューブから捻り出す
筆洗いに筆を浸し
どうにも気持の良い気持ちが
気持ち良く水面に広がり
頭の先より
真っ白だらげな心地が雲よりも
理由のような衝動となって
広がって行く
とりはいない
これは
航海なのか後悔なのか
旅だけが、ありのままにつづく
「あてどない」か
そんな事はない
行く先はある、行く先しかない
間違いなく
なんにもならない
ためらいも、容赦も寛容さもない
ごく普通
まっ白いを
愛しているを、愛してはいる
画紙もいらない
2024/07/20 (Sat)