詩人:高級スプーン似
降り積もる枯れ葉は土に雪溶け芽吹く春のあおあんなに愛した女の顔も思い出せなくなった頃内臓の隙間から聞こえてくる囁きだけが忘れた人を静かに告げているけれど面影は埋め立てられて姿形を変えていく貴女の知らない春が見える語らう人もいない内側からの仄かな叫びも聞き取れないがまだ感じることができるのならひっそりと生き続けているんだろう青い春真下に眠る蜘蛛の子いるか人のくろ