詩人:波瑠樹
僕は、探している
何を?かなんて分からないさ
あの日街中で、不意に聴こえた
懐かしい歌…
あぁ…
忘れようとして
焼き付いた歌だ
何故だ 心臓をえぐられる様な
切なさと悲しみに
膝が崩れ、肩が震え
涙が溢れた…
拭っても拭っても零れ落ちる
人間の涙だ
ありふれた毎日の繰り返しを
僕は空っぽのまま
ただ生きている
僕は、ただ生きている
僕の感情は虚無だ…
けれど、時折
呆れるほどの人間臭さが
僕を駆り立てる
僕は矛盾している
生と死を同時に求めるは
限りなく
矛盾しているのだ…。
あるいは
それらは表裏一体
なのだろう。