詩人:中村 休落
鳥は羽ばたいて、夢の中を羽ばたいて、君を失いたくなくて。春はそばで夢を見ていたくて、いたずらに僕らは時をこの手の内に。夢であっても、現実であっても、君を失ったことを気持ちの分、理解できず…。理由はない、前を見てその有無を。鳥たちはさえずり、皆、飛び立って行く、理由はない、君を失なったことを、空は赤かった。ただ、僕は一人でも夢を意味づけて。 たくさんの渡り鳥たちは、僕らの上を通りぬけて行った。