詩人:碧
空を覆った均等な灰色
私に注いだ冷たい霧雨
肩を揺さぶる重たい風
このとめどなく溢れる声は
留まることが出来なかった
服に染み付いた水の跡
雨なのか涙なのかわからない
腫れた瞼に触れると
小さな痛みが走り
又泣けてきた
雨に打ちのめされる
淀んだ空に浮かぶ雲のように
私の心もゆらゆら揺れていた
今は味方してくれない
雨風で熱い頬を冷まし
されるが儘になった髪を掻き上げる
そんな私の姿は
他人から見れば
無様なものだと思う
面と向かってそう言われても
怒りは湧いて来なかっただろう
私自身もそう思ったのだから