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チェシャ猫の部屋  〜 「enough dream」への投 票 〜

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[4936] enough dream

詩人:チェシャ猫

あのころのボクらは地図さえ持たず
ただ夢中になってはしゃぎまわっていたね
なにか理由があるわけでもないけれど
いつも微笑を浮かべていられたんだ

道端で見つけたネコジャラシ
くすぐりあって転んだあの日
ガッコの帰りに見つけた路地裏の道
二人の秘密って指切りしたね

幼き日のボクらはきっと
笑えるくらいに単純で
嘘を覚えて育った今のボクを見ても
なにも知らぬ顔でほほえむのだろう
今を生きていたキミ達は
過去を振り返るボクに
切ないくらいにまぶしく映る

僕達は皆 十分すぎるくらいの夢を抱えて
生きてきたはずなのに
いつの間にか一つずつカギをかけてしまっていたんだ
「現実」という言葉のせいにして

さあ重い腰を上げよう
たまには振り返るのもいいけれど
やっぱ最後に残るのは前へ進むって道
覚えちまったなら 忘れればいい
忘れちまったなら 思い出せばいい
地図もコンパスも時計だって埋め
あの日の笑顔の意味を探しに行こう

2003/10/14 (Tue)
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