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澄芹の部屋  〜 「夏」への投 票 〜

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詩人:澄芹

空に咲く
   大輪の花

風とともに香る
   火薬の匂い

笛や太鼓の
   楽しげな囃子

……聞こえない。

夏の夜の
女の子が一番輝ける
この時に
あたしは一人
暗闇を見る。

静寂のなか
蛍火を見るでもなく
何を見るでもなく
…暗闇を。

返答無しの
お月さまに語り掛け

星を見ながら
涙する

 ‥泣いてないもん

口笛を吹いて
お月さまに強がりを‥

お月さまはお見通し

月から顔を背け
背を向けて

小刻みに
肩を震わせている
少女の心…。

2004/08/29 (Sun)
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