詩人:クィルテット
貴方は人をかばって死んだ…
貴方は人を守って死んだ…
貴方らしく、誇らしい死に方なのに
私は素直に喜べない
貴方が最後に私に触れた手は
血に濡れた手
貴方が最後に私に見せた表情は
涙でグチャグチャになった顔で必死に微笑んでいた
貴方は最後の最後まで上の人に忠実でしたね
こんな結果になる事を知っていてやったのでしょう?
ねぇ…?どうして?
どうして貴方じゃないとイケないの?
また私に微笑んで?
またお茶入れてお茶会しよう?
お願い…帰って来て…
それでも時は悪戯に進んで
貴方が何時帰って来て良い様にと
置いて置いた紅茶も冷めて冷たい
そして
心の穴の物足りなさに
私もまだ、冷めたまま動かない