詩人:soRa
僕は壁に挟まれて
だんだんと小さくなった
この壁は薄っぺらだけど
きっと君にさえ僕が見えなくなるだろう
僕はずっと待っていたんだ
疲れていたから
眠ってしまったこともあったけど
それでもほんの一瞬だったんだ
誰かが吐き捨てた煙草の煙がけむたかったし
夜だというのにいっこうに光が降り止まなかったからね
とうとう身動きも出来なくなって
僕はまた小さくなった
この壁は何で出来ているのかな
誰かが壁の向こうで押さえつけているのかな
寂しいね
寂しいよね
弱いものはいつまでたっても
弱いままで
少しでも前に出ると
こうして閉じ込められてしまうんだ
でもね教えてあげるよ
四方を囲まれたって
足許を掘ることっだって
頭上をよじ登ることだって
きっと
きっと出来るんだよ
少し疲れているから
今すぐには出来ないけどね
もしも聞こえているんだったら
答えてくれないかな
弱きものを閉じ込めたりして
それで満足ですか
そのためにこの世に生まれてきたのですか
どうか
どうかお願いです
教えてください
貴方の命はどこから授かったのですか
もしも僕と同じ道を辿って
この世に生を受けたのならば
僕は全てを諦める事だって
構わないから
僕はずっと待っていたんだ
貴方が答えてくれるのを