詩人:安曇
道路のハシとハシ
気持ちのいい風と一緒に、自転車こいで
バカみたいにはしゃいでいた
他愛もない会話に、くすくす笑って
大きな声で、叫びあった
―さむーい
―ねー笑いすぎー
―またねー
―また、明日ねー
同じスピードで違う道を進んで
当たり前のように、明日の約束をして
ただの一日がこんなにキラキラしていたってこと
こんなに素敵だったってこと
あの日のような、気持ちのいい風がふいて
自転車はないし、道路を挟んで話していた君もいないけど
嬉しくなって、走っていた。
大声ではしゃぎながら
あの頃のように
今日、キラキラのかけらを見つけた。