詩人:鰐句 蘭丸
平気で距離を見誤り道路横切る眼鏡の女
もちろん謝りはしない
追いかけて文句を言いたいが車の往来
NO WAY
何がそうさせた
雨がみぞれに変わりかけた気象のせいか
俺が風邪をひいて着膨れした不審なマスクマンなせいか
おい やっぱ眼鏡女 オマエの見誤りのせいに違いない
サイドウィンドウと眼鏡は曇ってなかった
なんだなぜだ
ああ 腹立つな
理由を見つけよう
むかっ腹をなだめる為に
とりあえず錯覚
その死角に居合わせてしまった
そうしよう
妄想で間に合わず横っ腹に突っ込んで殺したことにしよう
気を付けつけろよ
よかったな
俺が着膨れした妄想マスクマンで