詩人:りんくす
ぼくの犬のジョンは
言うことを聞かない
お手もおすわりもしない
けど
頼みもしないのに
二本足で立ち上がる
来いと言えば
逃げる
棒を投げると
その場に埋める
とりわけ嫌いなのが
待て で
少し目を離した隙に
全部餌を食べときながら
まだ餌をもらってない
腹ぺこだって
ぼくのミスみたいに
威嚇するんだ
でも一番手に負えないのは
ぼくが怒り出すタイミングを計って
先にいじけてしまうこと
そのたびに
ぼくがジョンを
どれだけ好きか
説明するのに
膨大な時間と労力を費やす
だからジョン
待て くらいは
覚えようね