詩人:りんくす
この季節になると
淋しさが
無限大になるようで
樹の涙が
落ち葉となって
はらはらと
降り積もる
頃合を見計らって
風が落ち葉の束を
きれいに運び去るが
また…
はらはら
はらはら
何度繰り返したろうか
落ち葉もめっきり減り
樹が小枝を揺らして
微笑む
…ありがとう 風よ
もう悲しくはない
大丈夫だから
南の国へ旅立たれよ
風は答えた
…樹よ
すっかり丸裸のあなたは
未だふるえているではありませんか
落ち葉がなくなっても
減らない何かを
抱えたままで
2004/11/28 (Sun)