詩人:ハト
朝焼けと夕焼けの間を
羽ばたいて横切っていく
あの鳥が
烏だろうが白鷺だろうが
持っているその
姿の美しさに思わず息をのむ
ここには雪が降る
毎年積もってはとける
寒さに慣れることはない
だから私は厚着をする
舞い散る雪はきれいだ
音も言葉も包み込んで落とす
朝焼けと夕焼けの間を
言葉が舞っている
塵のように漂って
私はそれを吸い込み吐き出す
漏れ出るのは只
白い吐息
それは吹き出しにも似ている
けれど
そこに入るべき言葉はない
それは宙に舞っている
2006/12/06 (Wed)