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[1477] 影を踏まづ、光に当らづに。

詩人:是清。

打たれては倒れ
倒れては立ち上がり
崩れては並べ直し
描きだすドミノ倒し

上を向いて歩けば
丁寧に剥かれた目玉が
雲間から其の白い顔を覗かせてゐる
括れた細い體には/黒い下着を
身に付けてゐるのだらう

仰ぎ視た背の高い此ノ夜に
謂はれの無い暴力を受けてゐる
無抵抗な精神達
全て亡くす前に
ずる賢い計画で

血走つた眼で息を潜めて
君と此ノ間歩いた道で待つてゐる
甘い罠を仕掛け
辛い策略に頭を循らしながら

上目遣ひの君に
金縛りに掛かつたやうに動けない僕
むづ痒い間柄に/ヂレンマを感ぢた儘
其ノ儘墜ちて往く
君ノ底江。

2004/05/11 (Tue)
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