詩人:ワタナー
それは殺し合う夢だった
よくある夢だ
友達同士で殺し合う夢
でも
僕は彼女を知らない
彼女は僕を知っているようだった
みんなで食事をした
それは支給された食事を食べるだけだった
不思議とみな
殺し合う事を忘れ
テーブルの上で行儀良く食事をする
なぜか彼女は僕を見て笑ってる
「ちょうだい」って言ったのか言わなかったのか
僕の手は彼女の口元へ伸びていった
僕の分の食事だったけど
美味しそうに君は食べていた
その時の彼女をちゃんと記憶してる
黒髪のショートカットで目が大きく、ふっくらした頬、明るく無邪気な性格、背は小さかった、黒いタンクトップみたいな服を着ていた。
その時思ったんだ
夢なんだろうなと
こんなかわいい子が現実にいるわけないと
そう思うと目が覚めた