詩人:しゅんすけ
孤島に住んでいる
見渡す限り海で
遠くを渡る船は此方を気にもしない
雑踏の片隅にうずくまっている
目の前を通り過ぎる人々は
必死に足元を睨んでいる
世界が本当に
血の通わない
そんなものなら
きっと誰も幼いパンダの死を悼みはしないだろう
きっと液晶から愛の歌は聞こえてはこないだろう
だけど僕は
戦争を恐ろしいと感じるし
レジの横の募金箱に
小銭を放り込む
そしてそれは
きっと誰でもそうだ
夕日が赤いのも
夏が熱いのも
誰かが恋に焦がれているからだと信じられたなら
きっと世界は
このくそったれな世界は
あの人が言うような
愛に満ちた世界になるんだろう
明日は誰かに誇れるような
輝いた世界に