詩人:EASY
良い事と
悪い事の区別を
子供の時に理解して
立派な大人になれるなら
僕達人間の
想像力や感受性は
高い知能に飲み込まれ
感じる事は悪になり
考える事は無駄になり
良い悪いのマニュアルが
人の価値となってしまう
プログラム通りでいいなら
精密な機械のように
僕達の知能は
そこに費やされていく
人間より優れたコンピューターを
人間は作れるほどになったけど
コンピューターが
人間より優れてるのは
計算の早さとか
ミスのなさとか
一度良い悪いを覚えたら
もう
悪い事はしないとか
気持ちじゃなくて
知能みたいなものだから
優れてるのはそこだけで
心を持ってる人間は
コンピューターじゃ作れない
なのに気が付けば
僕達人間は
二足歩行するほどに
発達した知能を掲げ
コンピューターを目指したような
プログラム通りのような
二足歩行に反したような
歩き方になりそうだ
だからきっと
良い悪いよりは
好き嫌いで始まって
色んな事が経験出来る
好き嫌いは正直で
嘘じゃないから身にしみる
きっとそれが経験だけど
知能は知識を詰め込む場所で
経験は心だけがしてくれる
ありがとうやごめんなさい礼儀じゃなくて
書き方じゃなくて
その気持ちは
心の中しか経験出来ないはずだから
いい経験があるように
何事も
悪い事とは言いきれない
あいつが悪いと思っても
あいつの気持ちを知ったなら
何も知らない俺も悪かった
そんな事もあるくらい
心は
答えを探すより
理解の方が適した場所で
人間みんな
生きものみんな
すべての誤解が解ける場所
満天の夜空みたいに広い場所
発達した知能を使いこなそうとしても
心を咎めてしまったら
僕等は知能に囚われる
二足歩行するほどの
知能より
溢れ出すほどの
涙を流す僕達で
良い悪いの形より
気持ちがあっての僕達だから