詩人:猫の影
あなただけ
あなたといるときだけ
僕は「人間」でいることが
あぁ できるのだ
消えていく雑踏と
消していく雑音
目障りな熱反応は
なかったことに
どのみちどれもこれも害悪なのだ
どいつもこいつも
愚者の風体
それに気付かず
賢者を気取る
阿保、阿保、阿保…
この世界で
僕は「人間」としての称号を奪われて
愚者たちから追放されるしかない
あなただけ
あなたといるときだけ
僕は「人間」でいることが
あぁ できるのだ
あなただけが「人間」の称号を
僕にくれる
2008/08/07 (Thu)