詩人:少女貴族
あぁ…聞こえる…聞きたくない声が…
嫌だ、嫌いだ、やめて、やめて、
眠っていた意識が残る…―大抵起きた時は夢と現実が曖昧になる―…
時計の針はゆっくり時を動かし、雀は鳴きながら庭を歩く
私は今は現実であるのを確認して布団に潜った、
父と母のいつもとは違う話がふと耳に入ってしまった……聞いてすぐにわかった……
―怒ってる…―
私は洗面所で顔を洗う、髪をとかす、歯を磨く、
そして両親がいるリビングに行こうとした足を止め、反対の自室に進めた
今日は一日中部屋にいよう…
きっと私なんて両親のケンカを拡大させる…そんなものだ
―…強くない自分、逃げ出す自分、…―
あぁ…………嫌いだ