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詩人:緋子
音のない日々に、かっこをつけて
てきとうに選んだ色づかいで、
むちゃくちゃに飾り付けるけど
やっぱり、
私の中に残るのは、ただの虚しさと
汚したてのひら。
きみの目、耳、心。
欲しいものはいっぱいある。
欲しい言葉は、数えきれないくらいたくさん。
だけどその前に、
私がここにいること、
こんなにも届かない。伝わらないの。
毒を盛ろうか?
花を飾ろうか?
何色に染めれば、きみ好みの味になるのだろう
ただ、こっちを見てほしくて、
重ねるほどに遠ざかるのは。
私の土台がこんなにも空虚な嘘で膨れ上がっているから。
飛んでいるような気分は、
いつか破裂してしまわないかという不安で浮きっぱなしの足元。
それを私の夢だと唄えるうちは、
どうしても後戻りなどできなくさせる
一瞬の喜びを、
終わりなど恐れずにずっと感じていたいの
ふうせんのように膨らます、
私の愛言葉。