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[176161] ペットボトル中のさざ波

詩人:さらら

 

ペットボトルのなか

砂と貝殻

揺らすと波 聴こえるよと

ここでいってしまい

誰かが


ペットボトルなかに砂と

貝殻いれ 揺らし


ただ ゴトとした音しか

鳴らなかった場合



ガラスの器に

砂と貝殻をいれ揺らすと

カチと音がする


時に割れるよな



揺れ動く砂 貝殻隠したり

現したり



記憶向こうの
さざ波



聴いて



部屋 暗くし灯台


想い浮かべ




そこで 何 待つの



こうやってる間


あのこも


あの人も



靴履いて



リスクある時に向かい出かけた



夢のために




記憶向こうの さざ波に


付き添う 夢という記憶


様々な夢たちの在り方



さざ波の音




貝殻
拾うと 靴 波と一緒に流れ着いて



背中向こうの街の闇



暗い社会問題と重なり



恐がりながら


目覚めた朝



そこから先 開き直り



夢を尊重し



そして 夢語るうち


傍らの人たち



僕が伝えた ペットボトルのなかの


砂と貝殻 真似た後


やっぱり本物がよい!

と逡巡もせず


靴はいて扉向こうの未来へ


走ってった




その間 僕は何回

治療薬の副作用で

起きていただろう





ガラス鉢のなかいれた夢は割れた


だからペットボトルにした


本物は冷たく砂と潮風


夢と潮音


鮮やか



2012/05/08 (Tue)
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