詩人:猫の影
浮いた気分が漂う空をうんざりした目で眺めていた暈ついた指先を重ねたみたがもう何も覚えちゃいなかった雨粒が音を立てて弾け飛ぶ其の微々たる震え、なぁクロエ流れ去るのが塵屑だけなら嗄れた声色が嵩張ったのでもう何も語れやしない空が静かに裂けていく其の微々たる軋み、なぁエイミー流れゆくのが群雲だけなら掌から零れ出る時の砂は絶えて無いいつか見た風景風が哀しく過ぎていく其の微々たる揺らぎ、なぁ