詩人:どるとる
ただ静けさだけが
街を包む そんな夜
僕は目を閉じたまま
朝を目指して歩く
知らない間にたどり着く
時の重みを抱いて
刻まれる針の音だけがこの胸の心音と重なる
あなたの夜と僕の夜は同じ夜なのにすれ違う
黙ったままでも
悲しみが誰かの胸の中に生まれてる
眠れなくても
誰も置き去りにされずに必ず同じ朝にたどり着く
ああ ただ静けさだけが
街を包む そんな夜
急ぐこともなく
ゆっくり 明けていく
そんな夜 そんな夜
ほんの少しの切なさを残したまま
昨日に何か置き去りにしたままで
目覚めてく街
そしてまたはじまる今日です。