詩人:さみだれ
誰かに認めてもらいたいと
多くの詩を書いたとしても
それは雨のように
一粒一粒を気にするものはいない
好きだの愛してるだの
あなたは何万回書いただろうか
そうじゃない
もっと楽しませてよ!
共感を求めるあまり
自分らしさを無くす
わざとらしく悲観しては
にたにたと褒美を待つ
いやらしい手
昨日まで流行っていたね
今日からは廃っていくよ
面白いほど目まぐるしく
あなたの詩は過去へと追いやられる
忘れたんだ
それほどまでに凡庸な詩を
私たちは書いているという事実
人は貶されるのを嫌う
奮い立つこともせず
哀れなものだ
向上心なんてものはまやかしだったのだ
そう、これは世界の終わり
私はとけ込まなくてはならない
"騙されてはならない
あれは月からの有害な電波であり
それには何の意味も含まれてはいない"