詩人:青空
いつもの電車
乗り過ごして
視線をおとす
ぽつり ぽつり
水溜まりの波紋
君を映してる
あの時と同じ香り
見上げれば君がいた
あの時と変わらず
安心してるのは何故
僕を視る大きな瞳
下から見上げる仕種
あの時と変わらない
「だいぶ変わったね」
静かに呟いた声は
雨音と重なった
…
゛そうだね゛
変わったのは僕
もう君を視ていない
寂しそうに遠くをみる
君の横顔
それでも笑おうと
無邪気に魅せる君
もう戻れない
余りに季節は流れたよ
乗り過ごしたら
もう乗れないんだね
今ならすごく解るよ
゛バイバイ゛遺して僕と
反対の電車に乗る君の
笑顔を最後
僕の瞳(メ)に遺して。